実はピナイダーのペンフィラーを買うにあたって、「せっかくだからピナイダーの万年筆も買ってみよう」くらいの気持ちで注文しました。
なので多大な期待をしていたわけではないのですが、良い意味で裏切られました。
まずケースが恐らくは合皮かと思いますが高級感があり、同梱のレターセットも思わず手紙を書きたくなります。
万年筆そのものではありませんが、こうしたものへのこだわりはテンションが上がりますね。
当の万年筆はというと、かなり完成度の高いペンだと感じました。
ペン先はスチールのため相応の硬さですが、フローに困ることはなく快適に書けます。
インク窓は備えつつも格子のような形状で、耐久性もデザインも良いと思います。
マグネティックロックは少しひねると反発力で力をかけずに外せるよう工夫されているだけでなく、尻軸にもくっつくようになっていて、キャップをポストして使用する際に外れてしまう心配がありません。
また好みによるところですが、全体重量の半分近くはキャップが占めており、キャップポストすると重心が端に寄って重みを感じられるのが好きです。
青く輝く絨毯のような美しい軸、それを引き締めるシックな黒というデザインもとても良いです。
逆に首軸のくびれ位置については、先端ギリギリを握る私にとってはフィットしない部分でした。
首軸先端をよーく見てみるとついているリング状のパーツですが、これはインクタンク内まで差し込まれているため、このパーツあたりまで握り込むと染み出てきたインクが手に付きがちです(吸入の際に入り込んだインクの可能性も高いですが)。
恐らくこれを避けるためにくびれが少し高い位置なのだと思いますが、先端を握る癖がある方は注意ですね。
総じて満足度が高く、どんなレビューを書こうかと考えているうちに2ヶ月も経っていました。
機会があればカーボン仕様のものや、アルケミストなども触ってみたくなりました。
総評: 5.0 (1件)